「日本の名随筆<昭和 1>鶴見俊輔編/作品社99/3」を読む
まことに<昭和>は遠くなりにけり。それぞれに思い出を呼び起こす状況が記されているエッセー群。戦争も、学童疎開も、外地からの引き揚げも実に起伏に満ちた時代だった。そしてあの時代に、吉屋信子のような作家でも、美濃部達吉についてのエッセーは人間を語り光っている。 何かと回想にふけること多々のエッセーの数々。
上方近代雑景 |
|
|
黄金バット | 加太こうじ | |
夏・古き人形の島-佐渡 | 安田武 | |
昔・東京の町の売り声 | 安藤鶴夫 | |
楽になったという話 | 山之口貘 | |
真珠湾 | ヨシコ・ウチダ | |
心の中の核としてある人々 | 富士正晴 | |
美濃部達吉夫妻 | 吉屋信子 | |
熱帯季題の考へ方 | 永田青嵐 | |
読書日録(抄) | 鶴見俊輔 | |
学童疎開 | 黒須つる子 | |
間引子 | 中村きい子 | |
三ツ石山 | 池内紀 | |
クレメンタインの歌 | 金時鐘 | |
愈々書ケナクナツタ次第 | 江戸川乱歩 | |
雑音帳(抄) | 原民喜 | |
空襲はお祭のようだけれどもよく考えると大変だ | 山下清 | |
中国残留孤児 | 辰濃和男 | |
少女の白旗 | 松本健一 | |
八時十五分 | 関千枝子 | |
日本人の微笑 | ロベール・ギラン | |
田園生活 | 串田孫一 | |
焼跡の空の下 | 小沢信男 | |
リンゴの歌 | 谷内六郎 | |
ある〈共生〉の経験から | 石原吉郎 | |
雑談日記 | 窪田空穂 |