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<商社出身3人目 NHK次期会長・上田良一氏に“二の舞”不安>日刊ゲンダイ16/12/7

 “問題児”の後任だけに手腕が注目だ。NHKの最高意思決定機関である経営委員会(委員長・石原進JR九州相談役)は6日、来年1月に任期満了を迎える籾井勝人会長(73)の後任に、元三菱商事副社長でNHK経営委員を務める上田良一氏(67)が就く人事を決めた。

 

「政府が右と言っているものを左と言うわけにはいかない」。2014年1月の就任会見でいきなり仰天発言し、その後も公共放送のトップとしての資質が度々、問われてきた籾井会長。現場の職員もクビが決まってホッとしただろう。上田新会長はどういう人物なのか。

■モットーは「誠実」

 長崎出身で、名門の鹿児島ラサール中に入学。一橋大法学部を卒業後、三菱商事に入社。主計部や資材管理部、リスクマネジメント部など管理畑を経て、03年にコントローラー(財務・経営監査者)で執行役員に就いた。10年に代表取締役副社長に就任し、13年にNHKの常勤経営委員、監査委員を兼務した。

 

 「大学で寮生活をともにしたのが、学生寮の監督だったブラザー・ラベル前函館ラサール理事長。彼に『ファミリースピリット』『質素で清潔』という2つの言葉を教えられ、企業の社会的責任に関心を持つようになったようです。モットーは『誠実』。籾井会長のようにハイヤー代をチョロまかしたり、経営委に無断で350億円の土地を子会社に買わせたりする人物では決してありません。籾井会長がNHKにハイヤー代を肩代わりさせていた問題では、監査委員として『事務処理は適切ではなかった』と断罪しています」(NHK職員)

 籾井会長とは正反対で「清貧」の人柄のようだが、一部では不安の声もあったという。

 「籾井会長の後任に上田さんの名前が挙がった時、三菱商事の幹部は『うちは出さない』と強く否定していました。三井物産出身でNHK会長に就いた池田さんの二の舞いになるのではないかと心配したからです」(商社関係者)

「池田さん」とは、1988年にNHK初の経済界出身の会長になった三井物産の元社長、池田芳蔵氏のこと。国会で支離滅裂な答弁を繰り返し、わずか9カ月で辞任に追い込まれた。まさかとは思うが、商社出身の会長は3人目。二度あることは三度ある!?